パイレーツ、岩村をDFAに

2010年 6月 17日 14:37 by 多々野親父

ついに戦力外となってしまった岩村 - Credit: Flickr user Matt Bandi, pittsburghlumberco.com (licensed under Creative Commons))

ついに戦力外となってしまった岩村 - Credit: Flickr user Matt Bandi, pittsburghlumberco.com (licensed under Creative Commons))

大方の予想通り、パイレーツは控えに回った岩村明憲のDFAを決定し、6月16日に公示した。

これはペドロ・アルバレスを3A級インディアナポリスから昇格させることに伴いベンチ入り25人枠を明ける為の処理となるが、実質的には岩村を戦力外と決定したことで急遽アルバレスを上げたと見るべき人事となっている。

ニール・ハンティントンGMは「岩村にトレードがないなら、彼は3A級インディアナポリスへ行き、メジャー再昇格を目指して打撃と守備を磨くことになる」と語っているが、若手選手たちを育成する為に彼らの出場機会を増やす選択を実行に移しているパイレーツが岩村を呼び戻す可能性は低く、トレードがまとまらなければこのまま彼は飼い殺しとなることが予想される。

岩村はFAの資格を得た2006年オフにメジャー移籍を表明し、デビルレイズとの契約を果たした。2007年は打率.285、7本塁打、34打点と不慣れな1番での起用ながら堅実な数字を残しただけでなくア・リーグの三塁手でトップとなる守備率.975もマーク、加えて若いメンバーを引っ張る兄貴分として存在感も示している。2008年にはエバン・ロンゴリアの昇格に伴いセカンドへコンバートされたが打率.274.6本塁打、48打点と期待に応え、チーム創設以来初のポストシーズン行きへ大きく貢献している。

WBC第2回大会の日本代表メンバーに選出されて迎えた2009年、イチローと並ぶチーム最多の7得点をマークして日本の同大会2連覇を後押した岩村だったが、5月24日の対マーリンズ戦でダブルプレイの為二塁のカバーへ入った際、滑り込んできたクリス・コグランと接触し負傷、左足前十字靭帯の部分断裂と診断されて手術を受けた。9月29日に復帰を果たしたがレイズはジェシー・チャベスとのトレードで岩村をパイレーツへ放出している。

レイズとの契約オプションを引き継いだため、岩村の年俸は485万ドルと緊縮財政のパイレーツの最高年俸であり、これは岩村へかける期待の大きさを物語るものだった。
しかし岩村は6月15日までの出場54試合で打率.182、2本塁打、9打点という極度の不振に喘ぎ、特に5月7日の対カージナルス戦から始まった40打席連続無安打のスランプがチームに与えたダメージは強く、ジョン・ラッセル監督はニール・ウォ-カーのセカンド起用を決断している。

同時に岩村へサードを守るよう打診したが、岩村はこれを拒否しただけでなくレギュラー剥奪の感想を求めた地元メディアの取材を無視、その一方で日本の報道陣にはコメントを残して顰蹙を買うという事態まで引き起こしている。以降、岩村は主に代打で起用され続け、6月15日の対ホワイトソックス戦では2塁打を放っているが、この一打がパイレーツでの最後のヒットになりそうだ。

ハンティントンGMは「岩村が目指すものは、メジャーリーガーとしてプレイできるよう自分を今一度確立することで、それは我々が求めるものでもある。彼は今季のサラリーを100%受け取ることになるが、(今のままでは終わらず)我々は本来の彼が今以上にいい選手であることをわかっている。彼だって、自分がもっといい選手であることをわかっている。昨年9月、我々が彼を見た時は今よりも軽やかな動きを見せていた。私は、あの時と今の違いがなぜ起きているのか、その本当の答えを見出せればと願っている」と岩村へエールを送っているが、この中にはやれることを見せてお得なトレードを成立させることもパイレーツへの貢献を意味するんだ、という含みがあることを忘れてはならない。

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